しる ~住まいや建築の基本的な考え方、MKdsの姿勢~
こどもとすまい
感覚を育む場所
子どもにとって住まいとは、どのような場所でしょうか。- 安心、安全な場所
- 生活のリズムを整えるところ
- 家族と楽しみを共有する場所
特に大事にしたいのは、住まいは、子どもの「五感をおおいに刺激し、子どもの感覚を育む場所」として捉えることです。
現代社会において住まいの中で、子ども達が本物の素材に触れる機会が減っていることを危惧します。
木部は表面だけの張りものだったり、畳の中身はスタイロフォームであったり、壁紙は紙ではなく壁ビニル、、あふれるプラスチック製品。
もちろん、それらが素材として全て不適切かというとやはり適材適所があります。
しかし、いわゆる表面を取り繕ったものや似せているものに囲まれた生活では、「ものの奥行きが感じられない世界に育つ」こととなりかねません。
「食育」に代表されるように「○○育」という言葉が広く使われていますが、子ども時代の味覚が一生を左右すると言われるように、感覚が育っていく子どもの時期に本物に触れるという「感覚育」も大切です。
木材の持つぬくもり、石材の冷たさや固さ、金属のひんやりした感じ、畳の柔らかさ、、、そういった皮膚感覚は机の上の勉強で身に付く感覚ではありません。また、本物の良さを知らなければ、逆に人工製品の特性も本当の意味で理解出来ないでしょう。
それから、子どもが育つ環境の重要な要素として、 自然育児で大切とされている「日光、風、水、火、土」があります。
住まいの中で、風通しや日当たりを考慮すること、本物に触れることは、自然の中で「人間」も生かされている生物の一つという感覚を無意識に養うことにつながると思います。もちろん、毎日過ごす家だけでなく学校やまちのあり方も重要です。
そして、このことは子どもにだけ当てはまるのではなく、大人にとっても同じです。
「感覚を育む場所」としての空間をぜひ、子ども達に、そして、用意する立場の大人にも体感してもらいたい、それがMKデザインスタジオの願いです。
子どもの住環境や住教育についても知りたいという方はお問い合わせ下さい。
こどもとの暮らしデザイン
では、「こどもの感覚を育む場所」として、建築的に必要な要素は何でしょうか。- 本物としての自然素材
- 植物や土に触れる場所
- 光、風、を感じる空間
そして、子どもとの暮らしを楽しむすまいとは、具体的にはどのような住まいでしょうか?
ここでは、一級建築士×こども環境アドバイザーとしてご提案している、MKデザインスタジのこどもとの暮らしデザインを考える「こどもとすまいの5ヶ条」をご紹介します。
事例写真と合わせてご覧下さい。
・室内窓、床のトップライト、引戸や欄間で灯りが漏れる工夫
・個室をつくるより大空間をフレキシブルに仕切る
2)こどもが住まいの内外で楽しめる空間がある
・外で食事やおやつが食べられる場所
・階段やロフトで上下の動き、高さの低い天井、飾り付けの場所など
3)こどもが自立した生活者になれる工夫がある
・手元が見えるキッチン 参加しやすさ 階段など
・こどものモノがあふれるリビングには片付けやすい工夫など
4)季節感を育む、自然を楽しむ空間がある
・実のなる樹、ウッドデッキ、縁側
・和室、床の間、飾り棚、土間
5)地域に開かれた住まいである
・ こども同士の遊び場
・ 親子での子育て交流、ホームパーティー
Thanks!! 登場してくれたこども達
こどもが楽しめる空間は、大人も楽しめる空間です。子育てを楽にしてくれます。ぜひ、取り入れてみて下さい。
具体例の雑誌掲載記事を読みたいという方は、お問い合わせ下さい。